全体除去《審判の日》

2010-07-17


今回は、全体除去について思うところを書きます。
M11では、《審判の日》《紅蓮地獄》《破壊的な力》などのカードですが、
特に《審判の日》について書きたいと思います。

全体除去が強力なのは、かなりの状況において1対多交換が狙え、アドバンテージを取れるからという理由が1つあります。
リミテッドではクリーチャーが肝なので、立て直し不可能なほどの損害を相手に与えることもあります。
(大抵のプレイヤーは、リミテッドでは全体除去を想定して展開を鈍くしたりしないと思います。試合で使われるまでは。)
使い方としては、あらかじめ少し手札にクリーチャーを温存しておき、相手にある程度のクリーチャーを展開させた後で詠唱。その後のターンで、悠々と手札に温存しておいたクリーチャーを出して殴る……というプランが王道です。
基本的に呪文はこちらから能動的に打てるものなので、戦場が不利なら撃ちます。
言うまでもなく、撃って損をしそうな状況なら、わざわざ唱えません。
また、アーティファクトやプレインズウォーカーなど、クリーチャーではない脅威を別に用意して、全体除去と併用するのも有効です。

全体除去は、だいたいは「コスト」と「効果の範囲」が決め手になります。
《審判の日》は、
  ◎ 無条件(しかも、再生持ちクリーチャーは、M11には《棍棒のトロール》のみ!)
  ◎ 4マナ。コストが軽い
という理由で、GRとしては文句なしに最高評価、9点+ にしています。
《紅蓮地獄》は、タフネス2以下限定と、効果が多少せまくなるので7.5〜8点くらい、
《破壊的な力》は、コストが7マナと重いので7.5点まで下げました。
(M10の《次元の浄化》も、同様の理由、コストが重いのと色拘束とで8点にしていました)


とはいえ、この《審判の日》ですが、《平和な心》やタッパー(《目潰しの魔道士》など)と同程度の強さと評価している方もいます。
「強いには強いけれど、そんなに優先しなくても良いだろう」と。
考え方か、プレイスタイルの違いではないかと思うのですが…
かのLSV氏などは、
「このカードからうまみを得るのは難しく、ダメージと引き換えにせいぜい1〜2枚。
 または、唱えても相手と同程度の痛み分けとなる場面も多い」
と感じているようで、
「大半の試合においては、《審判の日》は爆弾というほど恐れるようなカードではない」
と評価しているようです。
(参考) Magic 2011 Set Review - White (ChannelFireball.com)


興味深い意見ではあるのですが、私の考えはまったく逆。
「爆弾カード」の位置づけで良いと思っています。
(実際、初手で見かけたら、他を差し置いてでも取りそうです)

カードの強さは、アドバンテージの観点から強調されることが多いようですが、
私は、こと《審判の日》に関しては、急いでアドバンテージを取りにいくカードだとは思っていません。
「盤面で不利になったときに」使うスペルと認識しています。
不利な状態でまっさらな状態に戻したときに使う。
アドバンテージはその時にオマケについてくる、という感覚でしょうか。

私GRの場合、戦場の戦力が均衡していて盤面で負けていない状況では、不用意には使いません。
確かに、出しているクリーチャーの質が同じな場合、展開しているクリーチャーの数のが2体以上、相手の方が多ければ、アドバンテージは取れます。
しかし現状維持が可能なかぎりは使わず手札に温存し、後に情勢が変わったときの保険として取っておきます。
全体除去は「リセット」とも呼ばれるように、どんな厄介な状況でもスペル1つで対等な状態に戻すことこそが真価。
この点は他で代替が効かないので、私は高く評価したいです。

手札にあって相手に存在を知られていなければ、「使えない試合ばかり」どころか、「かなりの多くの試合で」盤面をひっくり返しうるというのが、全体除去に対しての私の感想です。
もちろん、全体除去を手札に抱えて、実際に使わずに終わったゲームも多く経験していますが、
これは手札に腐っていた訳ではないのです。
必要な状況になれば何時でも備えられた、いわばカウンターを構えたような状態だったわけで、まったく問題ないというのが私の見解です。

まあ、仕事はあくまで「除去」なので、一枚で勝てるエンドカードとは趣を異にしますが、
  ・環境に存在する、ほぼすべての厄介なフィニッシャーを除去できる。
  ・複数を除去できれば、アドバンテージを取れる。
  ・盤面での劣勢を、ほぼ無かったことにできる。
ので、通常の《平和な心》などの1対1交換の除去よりも、ずっと点数を高くしています。
そういう意味での 《審判の日》 9点+ 評価です。

M10のドラフトでは、《次元の浄化》が少し重かったため、間に合わなかったりする等の使いにくさはありましたが、今環境では全体除去が4マナなので、より活躍してくれそうな気がしています。
まだM11では予想に過ぎませんが、「初手級である」という認識、変わるかなぁ…?


M11は他にも白の強力カードは目白押し。優劣をつけようとなると悩みますね。
今日はこんなところで。



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